助動詞とは、その名の通り、主要な動詞の「助け」をする動詞のことを指します。
これらの小さな動詞は、文の意味やニュアンスを大きく変える力を持っています。
この記事では、助動詞の基本的な役割から、その具体的な使用方法、そしてよくある注意点までを徹底的に解説します。
この記事でわかることこんな方におすすめ
- 助動詞がわからない人
- 複雑な感情をうまく伝えられない人
- 英語の基礎を固めたい人
勉強嫌いな僕がワーホリ経験を通して、独学で英語を習得し外国にある子会社の社員と英語で仕事をしています。
この記事を読めば、助動詞の使い方やイメージがわかります。
助動詞が使えたら話し方に感情を乗せられるよ!
助動詞とは
助動詞は、文の中で主要な動詞と組み合わせて使われ、文の意味や時制、態、確実性などを示す役割を果たします。
例えば、「can」「must」「should」などが助動詞に該当します。
助動詞の基本的な使い方
- 能力や可能性を示す: 「can」「could」
- 例: I can swim.(私は泳ぐことができる)
- 例: She could play the piano when she was five.(彼女は5歳の時、ピアノが弾けた)
- 義務や推定を示す: 「must」「should」「ought to」
- 例: You must wear a seatbelt.(シートベルトを締める必要がある)
- 例: He should be here by now.(彼は今頃ここにいるはずだ)
- 許可を求めるまたは与える: 「may」「can」
- 例: May I use your phone?(電話を使っても良いですか?)
- 例: You can go home now.(もう家に帰っても良いよ)
助動詞の注意点
- 助動詞の後ろには、動詞の原形を用います:
- 正しい: She can dance.
- 間違い: She can dancing.
- 「do」「does」「did」は疑問文や否定文を作る際に使用される助動詞です:
- 例: Do you like coffee?(コーヒーは好きですか?)
- 例: I did not go to the party.(私はパーティーに行かなかった)
- 「will」や「would」は未来の予測や意向、丁寧な申し出などを示す時に使用される:
- 例: I will call you tomorrow.(明日あなたに電話します)
- 例: Would you like some tea?(お茶はいかがですか?)
助動詞は、英語の文を形成する上で非常に重要な役割を果たします。
それぞれの助動詞が持つニュアンスや意味を正確に理解し、適切な文脈で使用することで、より自然で豊かな英語表現が可能となります。
助動詞の使用法をしっかりとマスターしよう!
助動詞のそれぞれの使い方
Must
"Must"のイメージは、「強い義務感、確信、禁止」です。
非常に強い意志や確信がある単語で、カジュアルな義務や強制、確信がある時には使いません。そんな時は後で説明する"Have to"を使いましょう。
Mustの使い方
- 〜しなければならない
- 例文: You must wear a helmet when riding a bike.
- 日本語訳: 自転車に乗るときはヘルメットをかぶらなければならない。
- 〜しちゃだめ
- 例文: You must not smoke here.
- 日本語訳: ここで喫煙してはいけません。
- 〜に違いない
- 例文: He must be tired after that long journey.
- 日本語訳: あんな長い旅をした後、彼は疲れているに違いない。
"Must"は、話し手の強い意志や確信を伝えるときに使用されます。禁止や義務の文脈でよく使用されますが、過去の義務を表す場面では"Had to"を使用します。
Will
"Will"のイメージは、「未来、意志、予測」です。
Willの使い方
- 未来の事柄
- 例文: I will travel to France next year.
- 日本語訳: 来年、フランスに旅行するつもりです。
- 意志
- 例文: I will not eat that cake.
- 日本語訳: そのケーキは食べない。
- 予測
- 例文: It will rain tomorrow.
- 日本語訳: 明日は雨が降るでしょう。
"Will"の予測は、ある程度未来の事柄や予測に関して自信がある時に使います。後で説明する"May"のようなどっちかわからないと言う表現ではなく、鮮明に未来に予測がついている場合に使います。
また、意思表示の際にも使われ、例えば、「お腹空いたね」って言われた時に、「I'll get some foods for you」って言ったりします。
Can
"Can"のイメージは、「能力、許可、潜在的な力、性質」です。
よくイメージされる能力や許可だけでなく、潜在的な力や性質も表現するのがこの"Can"です。
Canの使い方
- 能力
- 例文: I can swim.
- 日本語訳: 私は泳ぐことができる。
- 許可
- 例文: Can I use your phone?
- 日本語訳: あなたの電話を使ってもいいですか?
"Can"は、現在の能力や許可を表すのに使います。過去の能力や許可を表す場合は"Could"を使用します。
もし、否定形として使う場合、強い否定を表すことがあります。それは、上で説明した潜在的な意味があるからです。
"Can"にはいろんな表現があるから紹介するね!
"Can"を使ったいろんな表現
1. cannot... too~
イメージ: どれだけ〜しても過剰ではない
この構文は、ある行動や状態をとっても過度ではないと感じる場面で使用されます。
- 例文: You cannot be too careful when driving in the rain.
- 日本語訳: 雨の中で運転するとき、どれだけ慎重にしても過剰ではない。
2. cannot... enough
イメージ: 十分に〜することはできない、非常に感謝している
この表現は、ある行動や状態がどれだけ行っても十分ではない、または非常に感謝していることを示すときに使用します。
- 例文: I cannot thank you enough for all your help.
- 日本語訳: あなたの全ての助けにどれだけ感謝しても足りない。
3. cannot but~
イメージ: 〜せざるを得ない
この表現は、選択の余地がなく、特定の行動や反応をとるしかない場面で使用されます。
- 例文: Seeing the sad scene, I cannot but cry.
- 日本語訳: 悲しいシーンを見て、泣かざるを得ない。
4. cannot help ~ing
イメージ: 〜せずにはいられない
この表現は、自分の意志とは関係なく、ある感情や反応が自然に起こる場面で使用されます。
- 例文: Every time I hear that song, I cannot help dancing.
- 日本語訳: その曲を聞くたびに、踊らずにはいられない。
これらの表現は、特定の感情や状況を表現する際に非常に役立ちます。それぞれの文脈や意味をしっかりと理解し、適切な場面で使用することで、より豊かな英語の表現が可能となります。
Shall
"Shall"のイメージは、「提案、未来の事柄」です。
ちょっとかしこまったような古い表現です。一応紹介しますが、日常会話で聞くのは、"Shall I~"とか"Shall we~"ですね。
Shallの使い方
- 提案
- 例文: Shall we go to the movies tonight?
- 日本語訳: 今夜、映画を観に行きませんか?
- 未来の事柄 (主に英国英語での使用)
- 例文: I shall return your book tomorrow.
- 日本語訳: 明日、あなたの本を返します。
"Shall"は、特に英国英語で未来の事柄を表すのに使いますが、アメリカ英語ではあまり一般的ではありません。
May
"May"のイメージは、「許可、可能性」です。
この単語の許可は、日本の文化にある上下関係のような働きがあります。
例えば、(〜してもよい)と言う場合に使うのは、「目上の人が許可するとき」に使います。
逆に疑問系で(〜してもいいですか?)と言う場合は、「目下の人が許可を得るとき」に使います。
そして、可能性の意味として使う場合は、曖昧な確信の時に使います。話し手がよくわかっていない状況の時によく使う単語です。
Mayの使い方
- 許可
- 例文: May I go to the restroom?
- 日本語訳: トイレに行ってもいいですか?
- 可能性
- 例文: It may rain later.
- 日本語訳: 後で雨が降るかもしれない。
- 提案
- 例文: You may want to check that document again.
- 日本語訳: そのドキュメントを再度確認した方がいいかもしれません。
"May"は、一般的に礼儀正しい許可や可能性を表す際に使用されます。"Might"は"May"のより不確実な形として使用されることもあります。
Mayを使ったいろんな表現
1. May ~ but...
イメージ: 認める点があるものの、しかし…
この構文は、ある事実や状況を認めた上で、それに対する例外や反対の意見を述べる場面で使用されます。
- 例文: He may be young, but he's very responsible.
- 日本語訳: 彼は若いかもしれないが、非常に責任感がある。
2. May well ~
イメージ: 〜するのも不思議ではない、〜する可能性が高い
この表現は、何かが起こる可能性が高いときや、ある行動をとるのが理にかなっているときに使用します。
先ほど、曖昧な時に使うのが"May"と説明しましたが、さっきのが50%とすると、この表現は80%くらいの確度がある時に使えます。
- 例文: Given the dark clouds, it may well rain later.
- 日本語訳: 暗い雲を考えると、後で雨が降る可能性が高い。
3. May as well ~
イメージ: 〜してもいい、〜する方が良い
この表現は、特に他に選択肢がないときや、ある行動をとるのが最も適切であると感じるときに使用されます。
また、しょうがないか、と言う感情も含まれていて、どうせならと言うような時に使います。
- 例文: We've missed the bus, so we may as well walk.
- 日本語訳: バスに乗り遅れたので、どうせなら歩こうか。
これらの表現は、日常のコミュニケーションや文章の中でニュアンスを豊かにするために非常に役立ちます。それぞれの文脈や意味を理解し、適切なシーンで使用することで、より洗練された英語表現が可能となります。
Should
"Should"のイメージは、「勧告、確信、義務」です。
Shouldの使い方
- 勧告・アドバイス
- 例文: You should study for the test.
- 日本語訳: テストのために勉強した方がいい。
- 確信
- 例文: She should be at the office by now.
- 日本語訳: 彼女はもうオフィスにいるはずだ。
- 弱い義務
- 例文: We should help those in need.
- 日本語訳: 必要な人を助けるべきだ。
"Should"は、アドバイスや勧告をする際によく使われます。また、何かが期待される場面や、何かをするべきだという弱い義務感を表現するのにも使用されます。
Shouldにはちょっと高度な使い方もあるので、余裕ある人だけ覚えてね。
日常生活で使えなくても、問題ないけどもし使えたらネイティブもビックリ!
Shouldの高度な使い方
1. 感情・判断を表す語句とともに使われる場面
イメージ: 予想、驚き、不満などの感情や判断を表現する際にshould
を使用する。
- 例文: It's strange that he should say such a thing.
- 日本語訳: 彼がそんなことを言うなんて奇妙だ。
- 例文: It's essential that she should be informed immediately.
- 日本語訳: 彼女に直ちに通知することが絶対必要だ。
注意点: この使い方では、should
は主語と一緒に使われることが多いです。文の意味や文脈によって、感情や判断の強さが変わる場合があります。
2. 条件と主に使われる場面(低い確率と丁寧な雰囲気)
イメージ: ある行動や状態が実現する可能性が低い、または非常に丁寧な提案やアドバイスを行う場面でshould
を使用する。
- 例文: Should it rain tomorrow, the event will be canceled.
- 日本語訳: 明日雨が降れば、イベントはキャンセルされるでしょう。
- 例文: Should you need any assistance, please don't hesitate to ask.
- 日本語訳: 何か助けが必要な場合は、遠慮せずに質問してください。
注意点: この使い方では、should
は条件節の冒頭に来ることが多いです。この形は、if
を使った条件節よりもやや堅苦しい、または丁寧なニュアンスを持っています。
Should
は非常に多様な使い方ができる助動詞です。感情や判断を表現する場面や、特定の条件下での行動や状態を示す際に、この助動詞を適切に使用することで、より豊かな英語表現が可能となります。
Have to
"Have to"のイメージは、「必要性、義務」です。
Have toの使い方
〜しなければならない
- 例文: I have to finish my homework before dinner.
- 日本語訳: 夕食前に宿題を終わらせなければならない。
"Have to"は、外部からの必要性や義務を表すのに使います。「Must」と似ていますが、「Must」よりも外部からの義務や制約を強調するニュアンスがあります。
イメージとしては、「〜する必要がある」ですね。そうしなければいけない、必然的にそうなるだろうと言うことですね!
また、基本的に助動詞は重ねて使えませんが、"Have to"は使えます。
例えば、「〜しないといけないかもしれない」という時は"may must"ではなく、"may have to"としましょう!
否定形を表す時の違い
"must"と"have to"の違いは否定形で大きく異なります。
"must not" だと「〜してはいけない」という強い否定になりますが、"not have to"だと「〜する必要がない」という意味になります。
このニュアンスの違いを覚えておくのは、使い分けるのに非常に重要です!
イギリス英語で使う表現
イギリスでは、よく"have got to ~"という表現を耳にします。
意味は全く同じで、「〜しないといけない」ですので、聞いても戸惑わずに「ああ、have toと同じ表現のやつね」と覚えておいてください。
Be able to
"Be able to"のイメージは、「能力」です。
Be able toの使い方
- 〜することができる
- 例文: She is able to solve complex math problems.
- 日本語訳: 彼女は複雑な数学の問題を解くことができる。
"Can"や"Could"と同じ意味で使用されますが、時制の変化に柔軟に対応できる点で異なります。
先ほどもお伝えしましたが、助動詞は重ねて使えないので、他の助動詞と一緒に使いたいときにこの表現を使います。
日本語訳では"Can"と同じ意味ですが、どっちも使える状況では"Can"が優先されます。"Can"が使える場面で"Be able to"を使っちゃうと不自然だからです。
"Be able to"を使うときは、他の助動詞と一緒に使う時が一般的です。
上級者のテクニック
"Can"の過去形は"Could"として知られています。
しかし、日常英会話で過去のことを言う時は"was(were) able to"と言いますが、"Could"だとニュアンスがちょっと異なります。
例えば、"Could"は「やろうと思えばできた」のに対して"Wαs able to"は「〜することができた」というニュアンスです。
"Could"は潜在的な意味を表すので、実際にできたかどうかがこの二つを使い分けるポイントとなります。
ただ、どっちを使っても正直伝わることは伝わるので、上級者の方や英会話に慣れている人は覚えといてくださいね〜。
ぜひ、意識して使ってみてください!
Used to
"Used to"のイメージは、「過去の習慣、過去の事実」です。
Used toの使い方
- 過去の習慣
- 例文: I used to play tennis every weekend.
- 日本語訳: 私は毎週末にテニスをしていた。
- 過去の事実
- 例文: There used to be a park here.
- 日本語訳: ここには公園があった。
「Used to」は、現在はもう続いていない過去の習慣や事実を表すのに使います。
Had better/ Had best
"Had better/ Had best"は「〜した方がいいよ」というアドバイスする感じで使います。
Had better/ Had bestの使い方
1. Had better
イメージ: ~したほうが良い(勧告や警告)
Had better
は、何かをすることを勧めるときや、しないと悪い結果が生じる可能性があるときに使います。この形は、助動詞の後に動詞の原形を伴います。
- 例文: You had better see a doctor if that pain continues.
- 日本語訳: その痛みが続くなら、医者に診てもらったほうがいい。
- 例文: We had better leave now to catch the train.
- 日本語訳: 電車に乗るためには、今出発したほうが良い。
2. Had best (少し古風)
イメージ: ~したほうが最善である
Had best
は、had better
と同じ意味で使われますが、現代英語ではあまり一般的ではありません。より古典的な、または文学的な文脈で見かけることがあります。
- 例文: If you wish to speak to the manager, you had best make an appointment.
- 日本語訳: マネージャーと話すつもりなら、予約をしたほうが最善だ。